環境の変遷 -空中写真で見る-

 越後沼湿原周縁部の土地利用について、1976年、1985年、2005年の3時期の航空写真からその変遷を追跡すると、最も大きな変化は沼の南側に高速道路(道央自動車道)が建設されたことである。また周辺区画の土地利用(水田及び草地)については、ほとんど変化は見られないことがわかる。

一方、沼のある区画内を見ると、沼の形状については大きな変化は見られないが、1976年に見られた北西部の草地が一部放棄されて樹林化したこと、北側に公園が造成されたこと、北側に排水路が造られたこと、などの変化が見られている。また沼に半島状に突き出た湿原域の一部は、かつて草地であったことがわかる。越後沼湿原の土中からは、しばしば暗渠排水用の素焼き管が掘り出されるが、これは航空写真で確認されるとおり、かつて牧草地化しようとして明渠・暗渠をめぐらしたことを裏付けるものである。しかし、沼水面との水位の差が小さいことから過湿で良質の牧草が生産されず放棄されたものと見られる。

このように現在見られるササ植生は、湿原が乾燥化した結果だけではなく、一部は牧草地として利用し、放棄された後に成立したものであるといえる。 

 
 

越後沼の変遷 3時期の空中写真から

1976年の越後沼(国土地理院写真)


1985年の越後沼(国土地理院写真)


2005年の越後沼(㈱フォテク撮影)


かつて農地にしようとした名残-素焼きの土管